膿胸
膿胸(のうきょう)とは、肺と胸壁の間の空間である胸腔に膿が溜まる病気です。通常、肺炎や手術後の感染症などが原因で発生します。膿胸は、放置すると呼吸困難や敗血症といった重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、早期の診断と適切な治療が重要です。
膿胸の症状について
膿胸の主な症状は以下の通りです。
- 発熱
- 胸痛(特に呼吸時や咳をするときに強くなる)
- 咳
- 息切れ
- 倦怠感
- 食欲不振
これらの症状は、膿胸の初期段階から現れることがありますが、症状の程度は膿胸の進行度合いや原因となる疾患によって異なります。特に呼吸困難は、膿胸が進行し肺を圧迫することで生じます。また、膿胸が慢性化すると、体重減少や寝汗などの症状が現れることもあります。
膿胸の原因について
膿胸の最も一般的な原因は、細菌感染による肺炎です。肺炎を引き起こす細菌が胸腔に侵入し、そこで炎症を起こし膿を生成します。その他、以下の原因も考えられます。
- 手術後の合併症
- 胸部外傷
- 食道穿孔
- 肺癌
- 縦隔炎
また、免疫力が低下している患者さん(例えば、糖尿病患者さんや免疫抑制剤を使用している患者さん)は、感染症にかかりやすく、膿胸を発症するリスクが高まります。
膿胸の病気の種類について
膿胸は、その進行度合いや原因によっていくつかの種類に分類されます。
急性膿胸
発症から比較的短期間(数日から数週間)で症状が現れる膿胸です。多くは細菌感染が原因で、適切な抗菌薬治療と排膿処置が必要です。
慢性膿胸
数ヶ月以上にわたって膿胸が持続する場合を指します。慢性膿胸は、急性膿胸が適切に治療されなかったり、難治性の細菌感染が原因であったりすることがあります。慢性膿胸では、胸腔内の炎症が持続し、線維化が進むことがあります。
複雑性膿胸
胸腔内に複数の膿瘍が形成されたり、胸膜が肥厚したり、線維化が進んだりしている状態を指します。複雑性膿胸は、治療が難しく、手術が必要となることがあります。
膿胸の治療法について
膿胸の治療は、原因となっている感染症の治療と、胸腔内に溜まった膿を取り除くことを目的とします。具体的な治療法は以下の通りです。
抗菌薬治療
原因となっている細菌を特定し、適切な抗菌薬を投与します。抗菌薬は、静脈注射または内服薬として投与されます。
胸腔ドレナージ
胸腔内にチューブ(ドレーン)を挿入し、膿を体外に排出します。胸腔ドレナージは、膿胸の治療において最も基本的な処置の一つです。
線維素溶解療法
胸腔内にウロキナーゼなどの線維素溶解薬を注入し、膿を液状化して排出しやすくします。線維素溶解療法は、胸腔ドレナージだけでは膿の排出が不十分な場合に用いられます。
手術
抗菌薬治療や胸腔ドレナージなどの保存的治療が無効な場合、または複雑性膿胸の場合には、手術が必要となることがあります。手術では、胸腔内の膿瘍を切除したり、肥厚した胸膜を剥離したりします。
院長より
膿胸は、早期に適切な治療を行えば、多くの場合、良好な経過をたどります。しかし、放置すると重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、疑わしい症状があれば、早めに当院にご相談ください。当院では、呼吸器内科、整形外科、泌尿器科など各専門分野の医師が連携し、患者さん一人ひとりに合わせた最適な治療を提供いたします。特に、整形外科を受診した日に、内科や泌尿器科の診察も同時に受けられるのは、当院ならではの強みです。些細なことでも構いませんので、お気軽にご来院ください。フローラ太田小通りクリニックは、皆さまの健康を全力でサポートいたします。

